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【基礎心理学実験法ハンドブック発刊のお知らせ】
「基礎心理学実験法ハンドブック」は日本基礎心理学会創立30周年事業の 1 つとして企画され,心理学の実験法について,本学会の会員を中心として編まれたものである.時間はかかってしまったものの,2018年6月に発刊されたことをご報告したい. 私たち責任編集者には,企画当初から2つの願いがあった.まずは,実験系の心理研究者や大学院生・学部生が,自分自身の専門領域だけでなく, 関連する領域での様々な実験法を俯瞰し利用するための必携図書として活用してほしいという願いである.しかしそれにもまして強く願っていたのは,「心」や「行動」に関わる研究を進めていきたいと考えている,実験系以外の心理学者,あるいは自然科学,社会科学,人文科学に関わる研究者や学生が,論文理解や研究計画の折に本ハンドブックを繙いて欲しいというものであった.それは,私たちが他の実験系心理学者と同様,基礎心理学における心理学実験から得られた知見こそが,厳格な科学的吟味に耐え,様々な領域での将来の応用につながる大切な知的基盤を構成すると信じ,それに誇りをもって研究に従事してきたからであった.この信念の背景には,特に21世紀に入ってからの急速な「心」や「行動」の脳神経学的,コンピュータ科学的理解の進展の中で,私たち基礎心理系の研究者の果たす役割は,少なくなっていくどころか,新しい「心」や「行動」の事実を発見することにおいてますます大きくなっていくとの認識があった. 基礎心理学の骨格をなす心理学実験,その実験を成り立たせている根本は方法論にある.心理学の対象は「心」や「行動」であると言われているが,「心」を直接観察したり取り扱ったりすることはできないし,「行動」もまた連続的で変幻自在な対象であって捉えどころがない.基礎心理学者は,こうした対象を観測し操作しなければならない.そして科学的に意味のあるデータを紡ぎ出すために,複数の実験法を組織的に組み合わせていかなくてはならない.この営みが心理学実験の方法論として,集積され淘汰されてきたのである.別の言い方をすれば,実験法こそ,「心」や「行動」を表現し測定し変容させる,基礎心理学者の重要な道具なのである.そして新しい方法の発見は,常に新しい心理学的な知を創造してきたのである. 私たち責任編集者は本ハンドブックの基本的方針の取りまとめ,各章の項目の設定と校正,全章のバランスの調整に関わったが,言うまでもなく本ハンドブックの第一の貢献者は,165 名におよぶ日本基礎心理学会会員を中心とする執筆者,各章で執筆者のとりまとめと編者校正に活躍された24 名の編者,そして朝倉書店編集部の方々である,今後,本ハンドブックが多くの人の手に取られ,現在の心理学とそれに関わる領域の新しい知の獲得に寄与することを切に望む次第である.

責任編集者一同
行場次朗・石金浩史・河原純一郎・木村英司・三浦佳世・坂上貴之
基礎心理学実験法ハンドブック
https://www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-52023-1/
  • B5/608ページ/2018年06月15日
  • ISBN978-4-254-52023-1 C3011
  • 定価18,360円(本体17,000円+税)
  • 日本基礎心理学会 監修/坂上貴之 ・河原純一郎 ・木村英司 ・三浦佳世 ・行場次朗 ・石金浩史 責任編集
 
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