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【日本基礎心理学会2013年度第1回フォーラムのご案内】

本フォーラムはたいへん大勢のみなさまのご来場をいただき盛会のうちに終了しました。ありがとうございました。

「閉じられたANOVAとその先:心理統計の現状と将来を考える」

 2013年度第1回フォーラムを下記の通り開催いたします。お誘いあわせの上,ふるってご参加ください。

【日時】
2013年5月18日(土) 14:00〜16:30
【場所】
慶應義塾大学三田キャンパス南校舎4階445教室
(都営三田線三田駅,都営浅草線三田駅,JR田町駅より徒歩10分)
【企画】
大久保街亜(専修大学)・坂上貴之(慶應義塾大学)
【司会・指定討論】
大久保街亜(専修大学)
【趣旨】
 実験系・基礎系の心理学者にとって,心理統計は「閉じられた」ものだ。多くの場合,慣習的に手法を選んでいるにすぎず,数理的な基礎を十分に理解していない。つまり,中身のわからない「閉じられた」ブラックボックスを使うようなものだ。我々は,必ずしも最適な解析法ではなく,単に「良く使われる」という理由で手法を選択しがちだ。基礎心理学研究に掲載された論文の79%が分散分析を使用する(大久保,2009)。この結果は,心理統計が「閉じられた」ものとして,内容の十分な理解なしに,慣習的に使用されることを示唆する。
 実験系の心理学者は統計法の基礎を身につけている。しかし,統計学の専門知識に乏しく,最新の知見に疎い。実際のデータ解析でも大学・大学院在籍時に習得した知識に頼りがちだ。新たな動向はその場しのぎの勉強で追いかけるのがせいぜいだ。
 本フォーラムでは,これまでの基礎心理学者の心理統計とのかかわりを見直し,統計法の誤用,実験に特有な統計法,新しい統計法の動向などをめぐって専門家からお話をうかがうとともに、今後の基礎心理学の統計教育(生涯教育も含め)についても議論する。議論を通じ,心理統計を「開かれた」ものにする道筋を考えたい。
【講演概要】
南風原朝和(東京大学)
「分散分析を基礎から見直す」
 1要因の分散分析で有意になれば事後検定を行い,2要因の分散分析で交互作用が有意になれば単純効果の検定を行う。ルーティン的に行われているこのような分析は,実証したい仮説やモデルを脇に置いた探索的なものであり,また,検定力(端的にはN)によってその結果が左右され,それによって論文の結論も変わってしまうという性質をもっている。こうした分散分析の仕組みや使い方について基礎からの見直しを行い,より有効な活用への展望を開きたい。
岡田謙介(専修大学)
「モデル選択のための統計法」
 仮説検定の問題点の一つに、帰無仮説を積極的に支持できないことが挙げられる。分散分析で言えば、仮説検定の枠組みにとどまる限り、データから母平均に差がないと主張するのは難しい。これに対し、モデル選択の考え方を導入すれば、他のモデルと比較して帰無仮説側のモデルを積極的に支持することも可能となる。本話題提供では、基礎心理学分野で利用される分散分析がモデル選択の導入によってどのように刷新されるのかを、実例を交えつつ論じたい。
【参加資格等】
参加費無料・参加申込不要。
どなたでも聴講できます。

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